[ #未分類 ]秘境探検サークル その1[ #つぼみ ]
- 2016⁄03⁄06(日)
- 12:18
大学のサークルメンバーで初日の出を見に行こうと出かけたときのこと。
メンバーは俺含めて男4人と女2人。そのうちの一人は俺の彼女だった。
といっても付き合い始めたばかりで、サークルの仲間にも知らない。
どうせだから、明日の元旦にみんなに発表しようと彼女と計画していた。
車はおやじから借りたデカいワンボックスで、行きの運転は俺ということに。
十分な時間を見込んで夜に出発したのだが、途中の高速で事故渋滞に
会ってしまった。
電光掲示板の時間表示には復旧の見込みが立たないという意味の
横線表示。ほんのちょっと移動してはピタっと止まるという状態が続いた。
後部座席にいた奴らは、ぶーたれていたが、とうとう痺れを切らし、現地で待つ間
用に用意していた酒を車内で飲み始めた。
俺は当然飲めないので、運転席に座ったまま後ろの話に参加していた。
後ろの連中は酒が進むに連れて、彼女や、彼女の友達の恵美にちょっかいを
かけ始めていた。彼女も恵美もノリがいい子なので、少しくらいのおさわり
は許容するタイプだった。
付き合う前からそうだったから、俺もやきもきしつつ静観していた。
(彼女はこっちに気がつくと、ゴメンねというしぐさをしてくれてた)
事は一時間くらい立ってから起こった。
話が少し落ち着いたとき、彼女の友達の恵美がおもむろに
俺に向かって聞いてきた。
「ねー、まだ動かないのー?」
「まだ全然だめだなー」と俺
「マジー?アタシ漏れそうなんだけど」
「おいおい、マジかよ」
「実はけっこーヤバかったりして。クルマん中寒いし」
真冬の大晦日。時間は午前0時を回っていた。ヒーターは
ガンガンにつけていたがボロいクルマだったので、後ろまでは届いて
ないようだった。
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